脳血管内
治療センター
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脳血管内治療センター開設につきまして
“切らずに治すカテーテル治療で脳卒中撲滅を目指す!”
当院は茨城県北地域の脳卒中医療の中心的役割を果たしてきた歴史があり、手術に関しては開頭クリッピング術の症例が全国的にも多い病院として発展してきました。
一方、2014年6月より当院でも脳血管内治療が可能となり、最新医療も積極的に実施してきました。治療件数も増加し続けており(現在は年間100件以上)、この度、脳血管内治療センターを開設する運びとなりました。茨城県北地域では数少ない脳血管内治療可能施設としての使命感を持ち24時間体制で治療を行える体制を整えてきました。困難な治療に対しては園部眞医師( 第14回脳神経血管内治療学会会長、元水戸医療センター院長、非常勤 )の協力のもとに行っています。
脳血管内治療の進歩によって、海外では脳卒中医療は開頭術から脳血管内治療へ劇的に変化してきています。従来の開頭術と負担の少ない脳血管内治療を適切に選択することにより、治療がより安全で確実に行える時代になりました。茨城県北地域の皆様にも、手術法には開頭術以外の選択肢があるということを是非とも知っていただきたいと思います。
当院の脳血管内治療センター医師の特徴は、脳血管内治療のみに特化した医師ではなく開頭術のスペシャリストでもあります。全てが脳血管内治療で良好に治療できるわけではありません。両方の治療方法を熟知した上で、一人一人の患者さんにとって安全でより確実な治療法を提示することも我々の責務と考えています。
医療技術は日々進歩していますが、脳卒中予防の基本は生活習慣病に対する内科的治療です。食事療法・運動療法を含む内科的治療で多くの脳卒中が予防できます。当院では内科的治療を徹底させることを重視していますが、最終手段としての外科的治療や最新の脳血管内治療を『24時間365日』常に提供できるように努力を続けています。
出来る限り負担の少ない方法で脳卒中を予防し、もし脳卒中を発症した場合でも後遺症を最小限に留めることによって再生への可能性を生み出すことができます。いつの日か、私の生まれ故郷である茨城県北地域の『 脳卒中が撲滅する日 』を夢見て “不屈の心” でスタッフ一同邁進し続けたいと考えています。
脳血管内治療センター長 粕谷 泰道
フラットパネルディテクタ(FPD)を搭載したバイプレーンシステム AlluraClarity FD20/15
脳血管内治療とは?
脳血管内治療とは、カテーテルという細い管を血管内へ挿入して脳の病気を治療する方法です。開頭手術のように頭を切開して脳を露出する必要がないので、非常に負担の少ない治療法です。入院期間も3日~5日程度と開頭手術よりも短期間で、速やかに職場復帰が可能です。
具体的には大腿動脈(足の付け根)や手首から、直径2-3㎜程度のガイディングカテーテルと呼ばれるカテーテルを挿入し、それを目的の血管の手前まで誘導します。脳の血管にはガイディングカテーテルの中に直径0.5-1.0㎜程度のマイクロカテーテルという細いカテーテルを用いて目的の部位まで到達させ治療を行います。
様々な疾患が脳血管内治療の対象となっていますが、閉塞した血管の血栓を除去することで脳梗塞の悪化を防ぐ治療(主幹動脈閉塞による脳梗塞が対象)が代表的治療です。また、狭くなった血管を拡げて血液の流れを改善させ脳梗塞を防ぐ治療(頸動脈狭窄症、頭蓋内動脈狭窄症が対象)、主に金属コイル・接着剤などを使って病変部を閉塞し、出血を予防する治療(脳動脈瘤、クモ膜下出血、脳の血管奇形などが対象)などに大別されます。
治療風景
脳血管内治療センター看護師